グリーンエコートップページ ガーデニングコラム

害虫との付き合い方

 害虫はガーデニングを楽しむ方の最大の敵である訳ですが、本来害虫などという虫はいません。我々人間にとって都合の悪いものが全て害虫として扱われているのが現状であり、きれいな虫や人間に都合の良い虫は同じ虫でも害虫と呼ばれる事などありません。

 ガーデンライフを楽しむ上で虫との係わり合いは切っても切れないものであるのが現実ですが、我々人間にとって何も問題のない都合の良い虫だけ残し、ただ都合の悪い害虫だけを駆除するという考え方だけではどうしても自然の中に身を委ねるガーデンライフとは程遠いものになってしまいます。虫たちも自然界の中で生きていく権利のある生き物で我々人間や木々や草花などと同じ地上の住人である事は最低限認識しておく必要があります。

 私が庭造りの仕事をしている中でこれらの虫の問題はお客様との間で必ず取り上げられるテーマでありますが、虫に対する考え方やその中の害虫との付き合い方も千差万別です。冒頭にも述べたように都合の悪い虫はすべて駆除する事が前提のお客様から害虫も自然の生態系の一部と考えてまったく駆除しないお客様まで様々です。どの考え方がすばらしいとか悪いかという問題で考えれば、全てを自然に委ねると考える事がガーデンライフを楽しむ上では最良の考え方ではありますが、それぞれのご家庭や地域など多くの観点から虫との付き合い方も多岐にわたって当然です。

 視点はさまざまですが簡単に一例を挙げてみますと、ひとつは教育論の問題になります。子供達を教育する上で自然に触れさせ体験させるという意味からいえば毛虫などの害虫に刺される事も非常に良い体験です。現実私も幼少の頃にはチャドクガの幼虫が首に落ちてきて背中に入り首から腰の辺りまでミミズ腫れになった事は、この歳になった今でも忘れる事はありません。それ以来ツバキやサザンカなどに近寄るときには非常に気を付けるようになりました。経験から会得した生きる知恵になっている事は決して否めない事実です。しかしながら何度も同じ虫に刺される事によりアレルギ症状を引き起こす事もありますので程度の問題があります。逆に自分の家の子供には一切の害虫から刺されては困るという考え方も成り立ちます。この考え方も一理あり女の子などが害虫に刺される事により肌に痕が生涯にわたって残る事の無いように配慮する事も納得のできる理由であります。

 教育論の一環から簡単に捉えてもこれだけ多岐にわたる考え方があり、いったいどのように虫たちと付き合えばよいかは一概に言えるものではありません。しかしながら人間の全てのわがままを満たすだけではいかにも自分勝手な考えであり、でき限り歩み寄る事ができればその境界線はどこであっても問題は軽減されるはずです。庭を観賞する上でもあまり見苦しくなっては問題がありますし、その他の視点から見てもバランスの取れた道を選択する事がもっともベターな考え方です。害虫を全て駆除する事になっても以上のような基本的な概念が心のどこかにあれば結果は全く別のものになるはずです。皆様のお宅も庭を楽しまれると同時に害虫との付き合い方も是非考えて頂きたいと思います。この事を考えればきっと今までとは違うものが見えてくるでしょう。


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