グリーンエコートップページ ガーデニングコラム

植物に足は無し

植物は人間と違い足が無い事は誰でも知っている事でありますが、足が無い事の意味を本当に理解するには、人間の側から見ず植物の側から見る事で長所や短所などを本当の意味を理解する事が出来ます。解っている事でも改めて植物と向き合って考える事はガーデニングを実践されている皆様にとりましても非常に大きな収穫になる事は間違いありません。

 植物に足が無い事で最も弊害になる事は文字通り移動が出来ないという事です。そんな事は解っているとおっしゃられる方も少なくないと思いますが、その事の意味は非常に大きく、実際に足がある我々人間にとりましては理解しにくいのが現実です。我々人間は自分の都合によって色々な所に移動でき、健常者であれば改めてそんな事を考える事はありません。自分の意のままに自由自在に歩き回る事が出来るだけではなく、現代の文明の中では車や電車などの乗り物までも使いその行動範囲をさらに広げています。実際の私もお客様のご要望にお答えする為に交通機関を使い自分自身で出来る移動の範囲を大きく超えて活動している事も決して否めない現実です。それらの移動できる環境の中で我々人間はそれを当たり前だと思い込み自分自身の足での移動の限界までも見失っているのではないでしょうか。

 当たり前の事が感じなくなり本質を見失いがちのなか、その事が常識になりガーデニングを難しくしているケースも決して少なくありません。第一植物に足の無いのは当たり前の事で改めて考える事すら忘れてしまっていては、せっかくの有意義なガーデニングを全く意味の無いものにしてしまう恐れすらある訳です。また当たり前の事を改めて気付かせてくれるのもガーデニングであり物事の根底にあるものを見る習慣が出来れば日常での生活も大きく変わるでしょう。

 植物に足が無い事による大きな弊害はたくさんありますが、ガーデニングを実践する上で最も着目すべき点をひとつ上げれば、植える場所の選定をしっかり行う事に尽きます。本来自然界では植物は植えられる事はない訳であり、ガーデンニングは実際あり得ない事で成り立つものでありますが、本来の植物の生殖活動はそのもの自身の最も適した環境に根付くものであり一度根を下ろせば殆どの植物は移動する事はありません。それらの自然の成せる業を人為的にする訳ですので植物の観点からみて最も適した場所に植える必要があります。暑かろうがまた寒かろうが、乾こうが湿っていようが、どんな条件のもとでも決して歩いて移動する事はできないのです。悪い環境でもある程度順応する事は出来ますが、耐え切れない時は枯れて死んでしまうだけです。

 植物に足が無い事だけでも解ればガーデニングを上手に楽しむだけでなく、全ての事に対して全く違う世界が開け、今までの人生とは何であったかも思い知らされるものであり、今まで見ていたものがどれほど美しく感じる事が出来るでしょう、想像しただけでも何かわくわくするものがありますが、この事は我々プロのデザイナーや一部のガーデンファンにとどまる事無く皆様にも是非体験して頂きたい事のひとつです。今までと全く違う見え方で美しい世界を是非ご覧になっては如何でしょうか。


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