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豊かな国『日本』の義務

 豊かな国『日本』で暮らしている私達は、普段そんなテーマについて真剣に膝と膝を突き合わせて考える事など全く無いといっても決して言い過ぎではないのが現実ではないでしょうか。実際そんな事など、私自身もこのガーデン業界に入る前は考えた事などありませんでした。当たり前の事が当たり前のように過ぎて行き、当たり前が故に考える事がないのが私達人間の本質ではないでしょうか。なくなれば気付くはずなのになくなるまで解からない自分勝手な考えを、私が常々接している木々や草花達に教えられたのは、私にとっては非常に革命的な事でした。

 人間は本来欲望のかたまりであり、満たされれば満たされるほどその欲望はどんどんエスカレートして行き、決して省みることなどありません。

 いつだったでしょうかずいぶん前の事になりますが、私はたまたま外国の方達と交流する機会が多く、その中の発展途上国の方にある時こんな事を言われました。『日本人は自分が幸せだと言う事に気付いていないよ』、何か忘れていた一番大切な心をぐさりと突き抜かれたような感覚を覚え、またかなりの衝撃を受けたのは否めませんでした。

 一体いつからこんな基本的でありまた大切な事を忘れてしまったんでしょうか。日本の文明が発達し豊かに暮らしている代償が人間を駄目にして、進化するどころか退化して行くのをこのまま見過ごして良い訳ありません。しかし手遅れになる前に、人間が本能的にこの事に気付き、環境問題の提起や本来絶対的に必要な自然との調和を考え始めたのは非常に幸いな事です。

 豊かな国『日本』の義務、それは自分達の発展の為に、他を省みる事がない心のエゴが世界中の自然を破壊し続け、我が日本だけではなく地球全体をも脅かそうとしている現実を真摯に受け止め、今後どのようにして行けば良いのかと言う事を、個人個人が考え行動していかなければ、次世代の子供達に引き継ぐ日本など有り得るはずなどありません。
 私達一個人が出来る事などほんの小さな事ではありますが、かと言って何もしないで言い訳がありませんし、私達ガーデナーができる事はたった一輪の花を植える事によって、その心を一人でも多くの皆様に伝える事だと信じて止まず、生涯をかけてほんの少しでも世の中のお役に立てれば幸いです。

 たったの一輪の花を植えたからと言って日本人が破壊し続けてきたものが戻るはずもありませんが、我々日本に住む人間の多くがこの事を実践しその事から心の成長をし続ける事が出来るのであれば、きっと輝かしい未来が待っている事と信じて止みません。そのきっかけになるはずのガーデニングも勘違いから本来の道を外れようとさえしていますが、真のガーデニングファンでこの文化を大切に育て、自分が楽しむ事が、万人の楽しみになる事、そしてそれが大きな力になり、世界に向けてするべき事をするのが、豊かな国『日本』の義務ではないでしょうか。

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