グリーンエコートップページ ガーデニングコラム

自然の潅水

 潅水とは本来人間が意識的に行う作業であり、またその潅水も熟練したテクニックや考え方が必要なもので、日頃ガーデニングを楽しまれていらっしゃる皆様にとりましては永遠のテーマであるといっても決して過言ではないのが実情です。

 私が常日頃申していることでありますが、本来植物は人為的に水を与えてもらうものではなく自然界の雨などから水分を補給するのが一般的です。別に人間の世話などにならなくてもそれぞれの種が自分自身で生きていくものです。その事は植物に限ったことでなくあらゆる生物が自然界の中でバランスよく営んでいるものです。我々人間が行う潅水などというものはその事自体がエゴであり、また非常におこがましいものであるのかも知れません。

 本来植物にとって有効な水分の補給はなんといっても雨であります。しかしながら根を切って移植した樹木や、本来その土地に生存しえない草花などを植え、人為的に造った庭にはやはり自然に任せた雨だけでは不十分であります。根をいち早く最大限に成長させることによって人為的な潅水は最小限に抑えることが出来ますが、昨今のガーデニング事情をみると土造りに重点をおかずビジュアル的にのみガーデニングを楽しむ傾向からは、なおさら人間による潅水が必要になります。

 人為的な潅水は当然必要なことではありますが、自然の潅水は皆様にとって雨以外にありえないと思っていらっしゃる方が殆どだと思います。実はその他にも非常に重要な自然の潅水がありますがそれは夜露であります。私たちが実際に見る機会のない夜露は実は植物にとって非常に重要な役割を果たしています。

 現実に夜露といっても潅水をしなくて良いほどのものではありませんが、潅水とは別の意味でなくてはならない重要なものでもあります。実際にガーデニングを実践されている皆様にととりましては既にお気付きの方もいらっしゃると思いますが、軒先などのひさしなどの下に置いた植物が上手く育たないなどの経験をされたことがあると思いますが、これは夜露の効果を得られてないことによって起きる弊害です。またベランダでガーデニングを実践されている方などは特に夜露の効果は得られません。

 夜露が植物に与える影響は潅水という作業に比べれば非常に小さなものではありますが、植物にとってはなくてはならない重要な要素です。潅水とともに夜露が有効に作用するように環境を整えてやることが植物を元気に育てるコツでありますので、特に鉢植えなどの植物は夜露があたる場所に環境を変えることをお勧めします。また風が強く乾燥しがちで上の階などの軒下になるようなベランダガーデンでは、潅水時に葉水を十分実施して下さい。

 肥料を与える方法として使われている葉面散布のテクニックは水分も植物の葉に浸透しますので、潅水時の葉水や霧吹きなどによる葉面散布で水分を補給することで植物の状態も大きく変わるものです。葉は根と同様呼吸し水分調節もしていることを認識して植物を育てれば今までとは大きく違う結果を得る事ができます。人間も肌の潤いなどと良く耳にしますが、植物も根だけではなく地上部の葉など人間の肌と考えれば簡単に理解することが出来ます。自然の潅水である夜露の効果を認識して是非その自然環境を有効に利用して頂きたいと思います。

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