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原種植物の美しさ

 皆様が普段お買い求めになっている草花は実は原種であるものだけでなく、人工的に交配されて病害虫に強くしたり、また性質そのものを皆様がお住まいの環境に合わせ育てやすくしたものも少なくないのは意外に知られていない現実です。

 世界の園芸業界では皆様の知らないところで、大きな戦いが繰り広げられていてガーデニングの本質から大きくかけ離れたビジネスが展開されています。毎年毎年新しい品種を作り出し、消費者の目を新しい物に向け気持ちを誘う戦略的な事が日常のように行われていますが、多くの皆様はそれらの仕掛け人の意にすっぽりとはまっているのが現状です。

 多くの方が新しいものに目を向けそのものに購買意識をもつ当たり前の心理を巧みに利用されて、花色などの新色が出ればすぐに飛びつく様は誠にこっけいであり、不思議なものでもあります。プロのガーデンデザイナーですら、それらの知識を崇高なものと信じて、自慢している場合も多くあり、植物の本質を理解せずむしろ無視しているかのような場合も決して少なくありません。

 交配や品種改良は決して悪いものではなく、むしろガーデニングを楽しむ上で育てることが容易になったり、多くの花色を楽しむことは本来は歓迎できるものでもある訳ですが、どこでどう間違ってしまったのかどんどん悪い方向に向かってしまっていて、なかなか修正が出来ないのが現実の問題です。本来それぞれの植物個々の元の姿や性質などを理解することが出来れば改良された植物たちももっと大きな意味をもってくる事は明白な事実です。

 品種改良した植物は人の好みで都合の良い姿かたちに変えられていますが、本来の植物の姿はそれなりに意味があって存在するものであり、決して人間のエゴのためだけにあるものではありません。花の色や形なども同じことが言えますが、植物自身が存在し続けるために周りの動植物などの環境と調和した姿が本来あるべきもので、その本来の姿が最も美しいと言えるでしょう。別の言い方をすれば花たちは決して人間に美しいと言ってもらうために咲いている訳ではありませんが、最も自然な形で咲いている花こそが本当の美しさである訳です。

 近年の品種改良の流れの中で、原種の姿を知ることは非常に難しい事ではありますが、心がけ次第では出会うことも可能ですし、インターネットが普及した現在では少なからずとも調べることは可能です。あらゆる場面で色々な植物の原種に触れているとは思いますが、品種改良したものが当たり前になり過ぎているために、気が付かない場合も少なくありません。また古い図鑑や百科事典などでは原種植物などを調べることも可能です。

 原種植物の美しさは一般的に言えば絶妙な美しさを放っていますが、これも自然が創りあげたものであるが故に言葉では語ることの出来ない美しさがあるのではないでしょうか。そんな美しさが本当の美しさであり、表面的なものばかりを捉える現代の社会の風潮とはかけ離れた真の美しさを感じさせられるものであります。あるべき場所に決して自分だけ目立とうとせず存在する美しさを皆様にも是非味わって頂きたいものです。老舗の園芸店などでは意外と出会いがあるものです、皆様も探してみては如何ですか。

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