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山野草の大きな落とし穴

 山野草はもともと根強い一部のファンの間で楽しまれてきた植物でありますが、近年園芸植物にも新しさを感じなくなった事や和風の雰囲気をかもし出すのに最適であるという理由から園芸店でも多々見かけるようになってきているのが現状です。特に草もの盆栽や苔玉などはごく身近なものになってきました。

 山野草と一口にいっても数ある植物のなかでの分類を大きな意味でとらえたものである訳ですが、現状をみるとどうも勘違いしていらっしゃる方も多く見受けられます。本来山野草は字の如く野や山の自然界に自生している植物の総称であり育つ地方や標高によって生態も大きな違いがあります。山野草を細かく分けるとかなり難しい問題になってしまいますが、簡単にご説明するとまず山草と野草に分ける事が最も簡単な分け方であります。

 山に生育しているものは我々が暮らしている平地の部分ではかなり環境が違い比較的育てるのが難しいものが多いと解釈する事が懸命です。山でも標高によってさまざまですが、標高が高い部分に生育している植物は寒さには強いのですが、本来の育成環境である冷涼な場所とは違う平野部では暑さに耐えられない植物が殆どです。なかには強い植物もあり夏の蒸し暑さにも耐えられるものもありますが、この部分を考慮して購入し育てる事は非常に難しいものです。

 逆に野草は我々が暮らしている平野部に育つものが多く、人々が多く住んでいる場所に適応しやすく育てる事も容易な場合が多いばかりか、思っているより強く繁殖しすぎて困る場合も多々見受ける場合があります。あまり猛烈な勢いで群生して他の植物をも覆い尽くすようなものは避けなければ庭のメンテナンスに手間がかかり大変な事になります。 山野草を選ぶポイントは自然界で生育している場所を考慮すればさほど難しいものではありません。姿や形だけで選ぶ事は園芸植物を選ぶ場合と同じで失敗する可能性がありますので注意して頂きたいと思います。平地に近い山里や野に生育しているものであれば失敗する可能性は極めて低いと考えて頂ければ結構です。

 山野草ブームも既に何年もたちインテリアを含め私たちの目を楽しませてくれているものですが、本来は植物の宝庫である日本のごく身近なところにあるものであり、わざわざ話題にする事も考えてみればおかしな事です。日本に生育しているものがガーデニングを楽しむ上で最も適しているのにも関わらず、園芸植物がもてはやされてから山野草に興味を移行していては本末転倒という他はありません。

 何でも目新しいものに興味を示す日本人の気質の問題かも知れませんが、足元を良く見て植物栽培を楽しむ事ができれば、勘違いしている場合とは天と地ほど違う結果になることは明白です。近くにあるから見向きもしないのではなく、近くにあるからこそ有効に利用していけばよいのです。外国人から見れば日本は植物の宝庫である事は意外に知られていない事なのかも知れません。昔懐かしい風景や身近な風景こそが本当に癒される庭なのではないでしょうか。

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