グリーンエコートップページ ガーデニングコラム

ガーデンデザイナーの悲しい性

 ガーデニングを楽しんでいらっしゃる方にとりましては、その楽しみがどれだけ深くまた大きなものかは既にご存知の事と思いますし、私もその楽しみを十分理解しています。本来ガーデニングは実践していく事に最も大きな喜びがあり、失敗して落胆したりまた上手く育ってきれいな花を咲かせてくれた時の感激など日々新しい発見を与えてくれる素晴らしいライフスタイルです。

 ところがガーデンデザイナーなどの庭造りに携わる仕事をしている者にとっては、皆様が実際に楽しんでいらっしゃる事は充分味わえないのが現実のところです。本当は自分自身が趣味として楽しんでいく事が最も理想的なところですが、悲しいかなお客様の庭を造り続けていかなければならないのが日常の仕事であり、自分の家の庭などは苗置き場に化していくのが現実です。当然植物を相手に仕事をしていますので生態などを研究するために育ててはいますがなかなか手入れが出来ないものです。

 実際にTVチャンピオンに優勝した時などは、皆様が庭を見せて欲しいとか写真を撮らせて欲しいなどの声も沢山ありましたが、実際には庭など見せられるような状況ではなくお断りした事も記憶にあります。本来はどなたにも自信をもってお見せできるような庭を持つ事が理想ですがお待ち頂いているお客様を放っておいてガーデニングを楽しんでいる時間が無いのが寂しい事であります。

 実際にお待ち頂いているお客様が多数いらっしゃることは非常に喜ばしい事であり、自分がガーデニングを楽しむ喜び以上のなにものでもありません。ガーデンデザイナーの悲しい性ではありますが別の意味で考えれば造った庭の完成を喜んで頂き家庭生活がより豊かなものになる事で、悲しい性は全て無くなってしまうほど大きな意味を持つものです。

 またいったいどれ程の方を満足させまた喜ばせる事になるか見当もつきませんが、自分に与えられた分だけ全うすればやがて自分もガーデニングを楽しむ日が来る事を信じています。最後は自分が楽しめれば良いものであり楽しみは取っておくのがプロの務めだと確信しています。

 ガーデンデザイナーの悲しい性は他のどんな職業でも同じ事が言えると思いますが、プロであることの喜びと誇りは他の人のために生きる事であり、またその生き方が最終的に自分のものになれば全ての人が幸せになれる理想的な形であり、正にその事が植物から学ぶ事の出来る最も大きなものだと思います。

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