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脇役に追いやられたウッドデッキ
 ガーデニングブームが到来したのと、ほぼ時を同じくして、ウッドデッキというものが日本のあちらこちらの庭先を演出する姿をまるでブームでも起こったかのように多くのウッドデッキを目にしてきました。本来ならば、その多くのウッドデッキで家族や子供たちが集まって楽しく語り合い、時を過ごす光景が見られるはずでありますが、現実にはそのような光景は、ほとんど見る事が出来ませんでした。それらのウッドデッキの本来の目的は、私が常々、提唱している、庭を「風を感じるもうひとつのリビング」として利用する場合に非常に重要なアイテムであり、設計の仕方次第では、より多くの利点を引き出す事が可能です.

 そもそも、本来ウッドデッキが潜在的に持っている目的であるはずの使われ方が全くなされていない第一の原因にあげられるのは、提供側いわゆる施工業者または設計者にあります。ほ とんどの場合は施主であるお客様からの要望を受け、使い道など何も考えず、大きさと予算だけを対象に提案する場合が一般的です。また設計者(ガーデンデザイナー)が関わる場合も同じようなケースが多く、せいぜい外見的な見た目の良さがプラスされるだけであるのが現状です。要するに、依頼されたお客様の立場 になって考えられていないという事です。ま たは考えて設計されたものでも、少ない視点により設計されたものでは室内よりも厳しい環境下で使用されるウッドデッキは、非常に使いづらい物となり、違和 感を多く感じるものになってしまいます。そのようなウッドデッキは当然使用する機会が減り、最終的には建物を装飾するアイテムが減り、良いところで布団干 し場になり下がってしまっています。

 せっかく、夢のマイホームを手に入れ、憧れのウッドデッキを設置しても、何のメリットも無く、逆に期待への反動からより失望感の高い物になってしまいます。それに付け加え、材木であることのデメリットやメンテナンスのことなど考慮すれば、なお一層距離ができてしまうのも無理のないことです。また、木は腐るという特徴がありますが、このことが良い面、悪い面どちらも、両極端に強調されることで、より一層拍車をかける事になります。そんな状況の中で、多くの家庭ではウッドデッキはほとんど使用されなくなってしまっています。

 それでは対策として、どのようにすれば、ウッドデッキを有効に使う事が出来るかに触れさせて頂きますと、まず設計時にポイントとして、より多くの要素を取り 入れてプランを進めることです。考慮する要素の数が多くあればある程良く、実際にある目に見える条件は当然のことながら、目に見えない条件をも、またお客 様も気づいていないような潜在的な要望ですら捜し出して設計条件に加えることが最も重要です。設計者の技量が問われる所ですが、いかに視点を高く持ち、マルチタスクがこなせるかが、できあがるウッドデッキに大きな影響をあたえます。また素材の件も重要な問題であり、材木の特徴や、おおかたの寿命、またメンテナンスの頻度やコストなども、十分説明を受けることが重要です。 

 ウッドデッキを設けるにあたり、多くの条件を取り入れて設計するのは説明させて頂きましたが、それに加えてさらに重要なことは設計者側から、その家族にとって有益だと思われるライフスタイルの提案をアドバイスさせて頂くということであります。顕在的ならびに潜在的な諸条件を満たすことにさらにアドバイスを付け加えることで、ウッドデッキは盤石なものとなり、使用頻度も大幅に向上するはずです。

 これらの条件によりウッドデッキは、正に「風を感じるもう一つのリビング」になり室内の一家だんらん場所に加えて、大きく有益なスペースになる事でしょう。

 そして可能な限り使用できる空間を作り出すことで、人の存在を感じる生きたウッドデッキになるはずです。せっかく造るウッドデッキを、無用な物とならないようにすることが、本当の意味でのエコであり、ロハスなガーデンライフを満喫出来る事になるでしょう。みなさんも庭での豊かな暮らしを楽しんでみてはいかがですか。


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