グリーンエコートップページ ガーデニングコラム

バタフライガーデンの矛盾

 私が普段の仕事の中で感じる事ではありますが、庭の完成と同時に小鳥や蝶などの小動物が訪れる風景を目にします。施主であるお客様は大変喜び、庭を造った事の喜びも倍増して満足して頂けますが。ここに大きな落とし穴がある事は殆どの方が気付いていないのが現実です。

 喜びもつかの間、人間の勝手な考え方で小鳥や蝶などの小動物が庭を訪れる事に喜びを感じるのは正に人間のエゴの始まりであることなど誰も知る由もありませんが、それもある意味仕方ない事で自分の都合で庭を造りガーデニングを楽しもうとしているのですから、まさか庭の事など客観的になどみれる訳もありません。逆に言えば主観である状態からガーデニングを通じて客観的になるべき事を学ばさせて頂く事がガーデニングの真髄かも知れません。そういう意味からいえばガーデニングを実践されている方はある意味人間的にレベルが高いといえるのかも知れません。

 ところで何故大きな落とし穴があるかと申しますと。蝶が庭を訪れるという事は単に花に集まってきて人間の目を楽しませてくれるだけではなく、その裏側には避けられない現実が待っています。それは蝶が卵を産みその卵がやがて幼虫になり庭の木々や草花を食害することであります。蝶ならまだ毒のあるものも少なくただ単に葉や茎などを食い荒らすだけですが、蛾の幼虫などは毒性のあるものが多く見た目に不快なだけではなく、実際に人間に害を及ぼすものも多く、触れれば強烈な痛みやかゆみを与えるものさえ数多くいます。いくら自然派志向であってもあまりにも多くの毛虫や芋虫が発生し、ましてや我々人間に直接害を及ぼすものであるならば、かなりおおらかな方でも我慢できず消毒などで毛虫や芋虫を抹殺するはずです。

 ガーデニングとは本来の自然の姿を人工的に造り出し楽しむ文化でありますので、よく考えてみれば矛盾するような事ばかりですが、それぞれの方が何処で線を引くかという問題に尽きると思います。皆様にはそれぞれの事情がありそれぞれの考え方がありますので、どれが良いとか悪いとかという問題ではなく自然の姿がよく認識できさえすればよいのではないでしょうか。

 最近ではバタフライガーデンという言葉もはやり実際にそれを造ろうとしている方も決して少なくありませんが、全ては自然の生態系のなかにあり人間も植物もまた昆虫たちも同じ場所で共存している事を忘れることなく全ての生物が上手く共存できる道をそれぞれのガーデニングファンの皆様が考えて頂ければガーデニング文化のみならず、すさんだ世の中の人間の病んだ心を癒してくれるのがガーデニングであり、ガーデニングから学ぶ多くの事が我々の魂の成長をさせてくれ、やがては明るい未来さえあるのかも知れません。

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