グリーンエコートップ  ガーデニングコラム

エピソード2001 Vol.6

 決勝ラウンドを迎える為の準備を全て終え、会場になる多摩ニュータウンに一路向かった私は試合を目前にひかえても何も動じる事も無く、気持ちも非常に穏やかな状態でした。

 本来庭の良し悪しに優劣など何ら問題など無く、チャンピオンになった経験すら大した意味など何も存在しない事を感じていた私にとりましては、既に心も晴れやかで決勝ラウンドを担当するお客様に対して十二分に満足感を提供する事が出来るかどうかだけの勝負でした。前回の2000年のTVチャンピオンの出場の時と同じですが、勝敗はともかく普段自分の持っている技術やマインドを決められた時間の中で最大限発揮する事は普段の仕事と同じです。今回は一度チャンピオンになっていると言う事もあり本当の意味で無欲でチャレンジできました。

 2度目の出場と言う事もあり段取りは手馴れたものでありましたので、作業も淡々と進められ撮影も何の問題も無くこなす事ができましたが、前日準備が雨という悪天候でありましたので、土の状態があまり良くなく作業はかなり大変なものになった事だけが強く印象に残っています。今回はそのような意味もあり時間的にはかなりきつく制限時間前には大変な状態になり全速力で走りまわった事は今でも鮮明な記憶として残っています。

 制限時間が終わり何とか完成する事ができた時には正直言ってほっとしたのが現実です。なんと言ってもお客様が非常に満足されていた事については私も非常に嬉しく充実した気持ちでいっぱいでしたが、喜んでいるのもつかの間で本題のプログラムを消化するために審査を受けまた結果を受け入れる現実が待っていました。

 いよいよ審査が始まり一般審査員の皆様に説明をする事になりましたが、なんと審査員は現在マンションに住み今後庭付きの一戸建てを建てられ、将来的にガーデニングを楽しみたいと言うご夫婦が対象でしたので、現実的なガーデンライフを理解して頂く事ができるかどうかが大きな問題点でありましたが、できうる限りの説明はさせて頂きました。

 プロの審査員に対しては語らずとも解って頂ける業界のプロの先生や公団の責任者の方でありました。プロの先生の方については大きな問題も無く、創り上げた庭に対してのコンセプトや思いなどを伝え、公団の方には本来この住宅地がコンセプトとして持っている地域との調和や閉鎖的にならずオープンな庭創りと言う事に対して説明させて頂きました。

するべき事は全て終え結果発表を待つのみである状態になり、撮影のために次の過程に進みいよいよ審査及び結果発表という場面を受け入れる訳ですが、いくら勝つ事など望んでいないとは言え、やはり緊張した事は否めない事実であった事は確かで、もしかしたら勝つ事が出来るのではないか、いや前回のように勝つ事への苦しみをまた味わう事になってしまうのか心中は非常に複雑ではありましたが、私が心配する事など全くの無用で全ての現実を受け入れるのみである事を自分自身の心の中で再確認し結果を待ちました。

 結果はチャンピオンではなく2位でありました。少し寂しい気持ちもありましたが、ほっとした気持ちが心の殆どをしめて安堵の気持ちで一杯でした。司会の彦麻呂さんのインタヴューに対しても気持ちが楽になった事を思わず口にしてしまい、周りから見れば弱く情けない事の様に見える事すら気になる事無く本当の気持ちを伝えました。しかしながら気持ちは穏やかで非常に充実感に満たされた事は現実です。担当したお客様の奥様も涙を流しこの結果に対しての不満をおっしゃられました、また審査して頂いたプロの先生にも非常に評価を受けた事は勝つ事が出来なかった私への大きな慰めにもなりました。

 2回に及ぶTVチャンピオンの出場は、私にとって良い事も悪い事もまた非常に多くの経験をさせて頂いた事は今後の自分自身の人生にとっても非常に有益であり良い経験になりました。機会があればまだまだお話させて頂きたいと思いますが、この経験をこれからの庭創りに最大限に生かし、これから創らせて頂くお客様の庭がより一層充実したものになればこの上も無い喜びです。いずれにしても私の人生を大きく変えた出来事であった事は紛れも無い事実であった事には違いありません。

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